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チェンマイの住宅事情(3)

■211■  7月21日 2002

「チェンマイの住宅事情(3)」    

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日本人に人気のヒルサイドコンド



それでは、日本人滞在者はどんな家に住んでいるかを紹介しましょう。

一般的に、タイの法律では、外国人は土地付きの一戸建は買えません。でもそこはよくしたもので、タイ人を名義人にして、一戸建を購入している外国人は沢山います。しかし、これは後にタイ人に所有権を主張されて、揉めごとに発展するケースが多く存在するとも聞きます。

バブル経済華ななやかかりし頃、広大な土地を購入した日本人が、バブル経済が破たんしたので、タイの土地を売却しようとしたところ、土地は名義を借りたタイ人の一族郎党に所有権が細分化されてしまっていて、処分することも出来ず、途方にくれてしまったというケースを知っています。なに事も、その国の法律をよく研究することが必需、法理の裏を読むことが必要だという教訓がここにも存在します。タイでもめ事が起こると、最終的には外国人は不利です。このケースでも、最初の土地購入時は、全然問題がないと言われて紹介され、その後、広大な土地を購入したとのことでした。

では、住まいをどうすれば購入できるかといいますと、土地付きでないマンション(こちらではコンドミニアムを縮めてコンドーと呼んでいます)は外国人でも自由に購入できるので、歓迎されています。この場合は居住権を買うことになります。

料金はコンドーが一番高くなります。エレベーターや、共有のスペース、それにセキュリティーガードなどに費用がかかるためです。一戸建は比較的安く、驚くほどの高級物件が、手ごろな値段で売りにだされたりしています。しかし購入となると決心がいります。よくタイ人は僕に、こんな高級住宅購入をすすめてくれます。名義人も、問題のない人を紹介してくれると言います。人の良いタイ人に盛んに勧められると、ふとその気になったりしますがこれが間違いの元です。

賃貸であれば全然問題がありませんが、退職してタイに移住してくる日本人は高齢者が多いため、住まいの購入願望が強く、悲劇の元になっているケースが多くあります。チェンマイでは、賃貸に限ります。スタイルはコンドミニアム、タウンハウス、一戸建てと選択肢は多くあります。

サキさんは、タウンハウスを選びました。滞在初期の、家探しの奮戦記はバックナンバーを読んでいただけばお分かりいただけます。チェンマイの家は、一見立派そうに見えても、油断禁物です。乾期に家を選ぶと、そのあとにやってくる雨期の時に、雨漏りに悩まされることがあります。それはかなり高級住宅でも、頭を悩ませる問題です。チェンマイでは、雨漏りは珍しいことではなく、修理代も馬鹿になりません。サキさんは、趣味の日曜大工の知識を活かして、方々の雨漏りを、必死でとめましたが、職人を入れても、完全に修理ができるかというと、そうでもないので困りものです。タイの職人は、素人に毛が生えた程度のもので、完璧な仕事は、望み薄です。

住宅事情は、先住地香港が、世界一高額の家賃でしたので、それから比べると本当に安くで住まいを確保できます。20年余も、20階、30階という空中に生活していましたので、今度は、大地に足を着けた生活をしたいと考えて一戸建て、タウンハウスを中心に30軒くらいの家を見ました。おかげで、チェンマイの住宅事情に非常に明るくなりました。

レンタル料が一番高いのは、コンドミニアム(コンドー)です。2ベッドルームと、リビング、広めの台所がついていて2万5千バーツ(6万円)。4ベッドルーム、2リビング、キッチンスペース付きのタウンハウスで、1万2千バーツ(サキさんのケース)、2階建ての豪邸で2万5千~3万バーツと言うところが、平均的な感じです。家探しの途中で出会った関西出身のご夫婦の話では、これでも高いとのことですから、安いという基準は、あくまで香港と比べたものです。その香港ですら、最近は不景気で、失業率が7パーセントを超えているとのこと、家賃も、過去10年来最低を記録しているとあります。チェンマイの不動産価格も、景気が良くなると高騰するかもしれませんが、そんな話はあまり耳にしません。

以上は街の中心地の話ですが、車で10分程走った郊外(?)で、はもっと安くなります。緑一杯の郊外の住宅は多いに興味が湧くのですが、セキュリティーのことを考えると一寸二の足を踏んでしまいます。

とにかく『住』は非常に安い。『食』もそんなにかからず、結構世界中の味を堪能することも可能です。『衣』は、年中半袖、反ズボンでもオケィー。ゆったりとした時間を過ごすには、チェンマイは最適です。

カルチャーの面では、フラストレーションがたまりますが、その分たっぷりとある静かな時間を読書にあてたり、ケーブルテレビで、世界の情報につながったり、なんと言っても、インターネットで、世界の出来事をオンタイムで知ったりすることが、田舎町に住んでいることを忘れさせます。

チェンマイでは、新聞の購入をやめました。
その分、朝一番にコンピューターを立ち上げるのが日課になりました。
by newsaki | 2002-07-21 17:11 | 2002